2016.12.22

「爆買い」から「体験消費」へ。変化するインバウンド事情に適応するためのコミュニケーション設計とは

今回は2016秋、媒体説明会特集第五弾です。
 
2020年のオリンピック開催決定を機に、訪日外国人をターゲットとしたインバウンド施策がよりいっそう注目されています。昨年まで“爆買い”が主目的であった団体旅行者たちの様子が話題となっていましたが、その実態に今大きな変化が起きています。年間2,000万人を超える訪日外国人の来日目的が多様化する中、彼らといかに効果的に接触しビジネスを拡大すべきか?DAC グローバルビジネス本部 グローバルアカウント開発部 田畑 光介がお話をさせていただきました。
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インバウンドの定義と現状
 
田畑:そもそものインバウンドビジネスの意味するものは何なのか?またその訪日外国人の現状などをお話し致します。そのうえで弊社が訪日外国人客を獲得していくにあたり、どのようなサービスをご提供できるのかといった観点から、DACグループおよびパートナー企業と連携して提供しているソリューションについて、ご紹介をさせていただきます。昨今話題になっている「インバウンド」には様々な定義がありますが、ここでお話させて頂くものは「訪日外国人旅行」また「これらの客を対象としたビジネス」と捉えてお話しします。
 
2020年のオリンピックに向けてさらに拡大が見込まれる訪日外国人旅行者ですが、ビザの発給条件の緩和などから、特にアジア諸国からの訪日外国人客数と消費額が増加の傾向を見せております。当初2020年までの訪問人数として見込まれていた年間2,000万人には2015年の時点でほぼ到達しており、その消費額は年間約3兆5,000億円となっています。つい先日、2016年の年間訪日客が2,000万人を超えたと発表があり、11月、12月を加えると年間2,400万人が日本に訪れる見込みとなっています。東京都の人口が1,400万人弱ですから、その倍近い数の外国人が日本に訪れることになります。
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田畑:訪問客の出身(出立)国の割合と消費額を細かく見ると、アジア圏を中心とした旅行客が多く、様々な国から来日をしてお金を落としている大きな市場となっています。特に中国からは全体の約1/4に当たる500万人程度が年間に来日、1.4兆円ものお金を日本に向け消費しています。これらのデータからわかるように、日本は現在インバウンドの活況に沸いていると言えます。
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インバウンドの変容 ~ 1.0から3.0へ ~
 
田畑:元々は2003年に小泉首相が実施した「観光立国」の施策が、インバウンドの始まりであり「インバウンド1.0の時代」と呼ばれています。政府主導の誘致策であったため、ホテルや航空会社、ツアー会社など「観光関連」の企業のトレンドであり、訪日客も複数人でのグループ渡航が中心でした。2003年当時はまだネットも個人レベルではさほど普及していなかったため、訪日客とのコミュニケーションもイベントでの周知や観光案内の翻訳などオフラインで対応可能なものが主流でした。
 
これが、2014年頃から始まる「円安」と、中華圏の経済成長によって、観光業だけでなく、都市部の小売業者や商業施設に拡大したことで、「爆買い」に代表される社会現象へ発展しました。このころには個人でのネット、モバイル端末を経由した情報収集、コミュニケーションも一般化しており、徐々にグループから個人での旅行者が増え始めています。これが「インバウンド2.0の時代」です。
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田畑:そして現在「インバウンド3.0」と呼ばれる変化の兆しが見え始めていると言われています。一体どのような変化なのか、まずは、その根拠となるデータをご紹介します。
 
 
 
爆買いの鎮静化と訪日目的の多様化
 
田畑:インバウンド2.0の牽引要因であった爆買いは、現在でもクォータ―で2,000億円前後の売り上げを上げてはいるものの、前年の同時期にくらべると既に一部鈍化の傾向を見せて始めています。
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田畑:一方で個人旅行者の割合を見てみると、2010年に比べ、ほとんどの国でパッケージツアー等の団体旅行から個人旅行へのシフトが起きています。中国では7%程度ですが、韓国や香港では15%前後の顕著な増加を見せており、総じて増加傾向にあります。
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田畑:この爆買いの落ち着きに対して、訪日客数や消費額全体が増加しているといったことから「訪日目的が大きく多様化している」ことがうかがえます。
 
バブルの時代に日本人がこぞって海外に出向きブランド品を買い漁っていた時代から、旅行の目的が多様化・細分化していったように、訪日観光客の目的も「日本製品の購入」といった“モノ”消費に加え、「温泉地」や「繁華街」など景勝地への旅行や、茶道や歌舞伎といった「日本文化」を体験するといった“コト・体験”の消費が増えたことで、渡航先にもバリエーションが増えてきています。
 
渡航回数などが増えることにより目的がよりニッチなものに変化していくといったことは皆様も身に覚えがあることではないでしょうか? 爆買いの鎮静化と、リピーター・個人旅行の増加から、訪日旅行者の意思決定にも変化が起きていることがうかがえます。1.0、2.0の時代と、3.0の時代のそれぞれの意思決定のプロセスの変化を旅行前、旅行中、旅行後の3つのフェーズで整理したのがこちらの表です。
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田畑:1.0、2.0の時代は日本に初めて来る人が多いため、交通手段に不安のないツアーを採用し、更にパッケージに組まれた行き先で何を買うべきか?を口コミを参考に決める、旅行中の情報収集も、どちらかというと、次の行き先で買えるお土産を調べたりする程度でした。
 
これが、3.0の時代になると、 
 

  • 個人旅行になるので、交通手段をきちんと調べて、必要であれば自分で予約を行う
  • 自分の行きたい場所、体験したいことを中心に検索をして、より深く情報を探し自ら計画する
  • 旅行中も頻繁に新しい情報を収集し、気になる場所があれば行ってみる
  •  
    というように、情報収集や、意思決定の方法が大きく変化したと推測できます。
     
     
     
    これからのインバウンドに必要なソリューション
     
    田畑:3.0の時代に必要なことは、個人渡航者やリピーターが増えたことで多様化した訪日客に対して、それに応えるための受け皿を持つことです。訪日前~訪日中、訪日後といった訪日客が求めるタイミングで適切な情報を与え、彼らの意思決定に寄り添えるコミュニケーション設計をすることが重要です。そこでDACからご紹介するのが『いらっしゃいませJAPAN!®』です。
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    田畑:これまでDACグループ各社及びにパートナー企業では、各分野に特化したサービスを個別で提供して参りました。アイレップのSEOやリスティング、アイスタジオのサイト製作や言語対応、YummyJapanの動画制作、メンバーズのソーシャルアカウント運用、トーチライトのSNS向け広告出稿など各社はそれぞれで、すでにグローバル市場に進出しており、多くの実績を持っています。
     
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    『いらっしゃいませJAPAN!®』ではこうした各社のグローバルの強みを束ねて最大限に活用することで、これまで部分的対応になっていた企業のインバウンドマーケティングをワンストップで支援していきます。
     
    『いらっしゃいませJAPAN!®』では、DACグループ各社に蓄積したノウハウを束ねて、お客さまの施策をトータルでサポートをする予定です。案件の予算やニーズにあわせてカスタマイズが可能となっておりますので是非ご相談いただければと思います。
     
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    【出典】
    ・日本政府観光局(JNTO) 訪日外国人消費動向調査
     

    【関連URL】
    プレスリリース:インバウンドビジネスに対応する総合デジタルマーケティングソリューション「いらっしゃいませJAPAN!®」を提供開始
     
     
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